UA-29615907-2

Topic-2

カンブリア―オルドビス紀における生物礁の転換
−微生物礁から後生動物礁への置換背景−



  オルドビス紀は,「オルドビス紀生物大放散事変」と呼ばれる海洋生物群の急激な多様化が生じた時代です.生物群集は,カンブリア紀型動物群から古生代型動物群へと大きく変化しました.一方,生物礁の変遷に注目すると,カンブリア−オルドビス紀は,先カンブリア時代から引き続く「微生物類が豊富な礁 (例えば,ストロマトライト)」からオルドビス紀以降の「骨格生物 (サンゴ,海綿等) が豊富な (顕生累代) 礁」への転換期に相当します. 私たちは,特に,中国に分布するカンブリア−オルドビス系生物礁の「構築様式」,「形成環境」を検討することから,生物礁の転換を引き起こした「地球生物学的要因」を解き明かす研究に取り組んでいます.

南中国湖北省から産出する「最古のコケムシ礁」

  中国湖北省宜昌地域に分布する下部オルドビス系からは,1) 海綿-微生物類礁,2) 海綿-コケムシ礁,3) コケムシ-有柄類礁の多様なタイプの礁が産出します.本地域で認められるコケムシ礁は,「最古のコケムシ礁」として特に注目されます.私たちは,この「最古のコケムシ礁」が,「後生動物礁の起源」であり,南中国で世界に先駆けて「微生物類礁」から「後生動物礁」への転換が生じたことを明らかにしました (Adachi et al., 2011).


<関連論文>

Adachi, N.,Liu, J., and Ezaki, Y. (2013) Early Ordovician reefs in South China (Chenjiahe section, Hubei Province): deciphering the early evolution of skeletal-dominated reefs. Facies. v. 59, p. 451-466.
Adachi, N.,Ezaki, Y., and Liu, J. (2012) The oldest bryozoan reefs: an unusual mode of growth for Early Ordovician reefs. Lethaia. v. 45. p. 14-23.
Adachi, N.,Ezaki, Y., and Liu, J. (2011) The Early Ordovician shift in reef construction from microbial to metazoan reefs. Palaios. v. 26, p. 106-114.
Adachi, N.,Ezaki, Y., Liu, J., and Cao, J. (2009) Early Ordovician reef construction in Anhui Province, South China: a geobiological transition from microbial- to metazoan-dominant reefs. Sedimentary Geology, v. 220, p. 1-11.
曹隽,劉建波, 江崎洋一,足立奈津子(2009) 安徽东至早奥陶世紅花园組生物礁: 奥陶紀生物大辐射前的微生物礁. 北京大学学报, v. 45, p. 279-288.


LinkIconPaper